春に芽吹いた草木が生長し
若草色から濃い緑へと移り変わる5月。

暦の上では、夏を意味する立夏を向かえます。


立夏は、ニュースなどでも伝えられるので草原
よくご存知ではないかと思いますが、

5月には、もう1つ!
季節の節目となる日があります。


それは「小満(しょうまん)という日なのですが
ご存知でしょうか?


多分・・・初めて聞いた!という方の方が、
多いのではないかな?と思います。

小満という言葉も、
なぜ、そう呼ぶのか? が、
なんとなくでも思いつかないのではないでしょうか。

  • 小満にはどんな意味があるのか?
  • いつ小満を迎えるのか?
  • 小満はどのような時期なのか?

もし、このようなことに興味があれば
どうぞ、この先へお進みください。

みなさんに、解り易いように説明させて頂きました。

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小満の意味

暦便覧を紐解いてみると、小満の欄には

「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」

とあります。


「盈満」は、「物事が満ちあふれること。また、そのさま」
という意味を持っています。(goo辞書より)

全てのものが満ちあふれると、草木に枝葉が茂る。

直訳するとこんな風になりますが、
これでは、何がなんだか解りません(汗;

本来の意味は、

陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂る。

つまりは、

全てのものがしだいに成長して、天地に満ち始める頃

を表した言葉です。


また、農耕が主だった時代には、
秋にまいた麦の種などが、ちょうど穂をつける時期でもありました。

穂が出始めた麦を見て「今年は順調に育っている」と、
ほっと一安心(少し満足)したのだそうです。

そんなところから、小満と言われるようになった。
という説もあります。

その昔、農作物の出来具合は、
生死に関わるほど、重要なものでした。

もう少しで収穫を迎える作物を目にすることで、

「良かった・・・」と、

胸を撫で下ろす時期だったのでしょう。


※暦便覧について

 正式名称を「こよみ便覧」といい、
 江戸時代(1787(天明7)年)に出版された、暦の解説書です。

 中で、二十四節気についても解説しているため
 現在でも二十四節気を説明する際に、引用されることが多い書籍です。

 国立国会図書館に所蔵されており、現在はネット公開されています。
 「暦便覧」 ※二十四節気の記載は、7ページ目にあります。


小満はいつ?

小満は、毎年5月21日頃
もしくは、小満から次の節気である芒種(ぼうしゅ)までの期間を指します。

現在、暦要項で公表されている小満の日は、

  • 2017年5月21日(5月21日~6月4日)
  • 2018年も5月21日(5月21日~6月5日)

と、なっています。


小満の季節(七十二候)

さて、小満の頃の日本は、どんな季節を迎えるのでしょう?
七十二候を基に見ていくことにします。

※七十二候(しちじゅうにこう)
 1つの節気を、初候、次候、末候(5日ずつ)の3つに分けて
 気象や動植物の変化を表したものです。


小満 初候 蚕起食桑

「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)

蚕(かいこ)が、桑の葉を盛んに食べて、
成長する時期を表しています。


突然ですが、はご存知でしょうか?蚕

蚕は、蛾の幼虫です。

成虫になる前に作る(まゆ)が
絹糸の原料になります。

蚕を育てて繭を作り、絹糸を生産することを、
養蚕(ようさん)業といいます。

絹織物は、卑弥呼の時代には作られていた、
といいますから、その歴史もかなり古いものになります。

また、養蚕業は、
日本を支えてきた産業の1つでもあります。

絹糸の生産が盛んになると共に、
専業の養蚕農家も出てきたほどですが、
元々は、農家の副業として行われていました。

繭は、農家にとって重要な収入源であり
その繭を作る蚕を「おかいこさま」と呼んだほどです。

蚕の活動が活発になるこの時期は、
農家の人にとっても嬉しい時期だったのではないでしょうか。


小満 次候 紅花栄

「紅花栄(べにばなさかう)

紅花の花が咲きほこる頃を、表しています。


紅花は、エジプトが原産とされており
日本へは、飛鳥時代に渡来したといわれています。紅花

紅花は、その花びらは染料となり
種子からは、を採る事ができます。

紅花染め紅花油というと
ピンとくるかと思います。

また、紅花の赤い色素は「紅(べに)」と呼ばれ、
口紅の原料にもなりました。


古くから女性を魅了してきた紅の口紅は、
今も伝統製法が受け継がれ、作り続けられています。

もし、ご興味がおありでしたら、こちらをご覧ください。
「伊勢半本店ホームページ」


小満 末候 麦秋至

「麦秋至(むぎのときいたる)

麦の穂が熟し金色に輝く、麦の収穫期の頃を表しています。

麦畑

もしかして・・・

「秋」の文字が気になっていませんか?

実際、秋の季節になるのは、まだまだ先です。

この「秋」は、収穫期を意味するもので
「麦秋」で、麦の収穫期を表現しています。

梅雨が近づくこの時期は、二毛作の農家にとって、
麦の刈入れに追われる忙しい時期でもありました。




今回取り上げた「小満」は、
二十四節気の中では、なじみの薄いものだと思います。

七十二候で表されているような産業も
時代の流れと共に、衰退しているのも事実です。

が・・・

現在も受け継がれているものは、確実にありますから、
その火が消えない事を、願ってやみません。



≪参考≫
 小満(しょうまん)/ こよみのページ
 旧暦で楽しむ日本の四季 二十四節気と七十二候 / 別冊宝島編集部
 七十二候・第二十三候「紅花栄(ばにばなさかう)」5/26~5/30 / 暮らしのほとり舎
 七十二候「麦秋至」。五穀の一つ「麦」が豊穣を迎える頃。/ 日々是活き生き―暮らし歳時記



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