立冬の日は、「暦の上で、冬の始まりを告げる日」ということは、多くの方がご存じだと思います。冬景色

でも・・・

立冬ってどういう意味?

と、質問されたとしたら、即座に答えることは難しいのではないでしょうか。


立冬っていつだっけ?

と、その日を気にすることはあっても、その意味を考えることは、あまりないように感じます。

そこで、立冬の持つ意味やその季節を、暦便覧や七十二候を用いてみていこうと思います。


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立冬の意味

立冬って冬が始まる日だと思うんだけど、他に何か意味があるのかな?と、不安になっているとしたらごめんなさいm(_ _)m

確かにその通りです!

説明すると・・・
立冬の「立」は、新しい季節が始まるという意味を持っていて、さらに「冬」ですから、冬が始まるという意味になります。


あまりにも簡単ですので、気が抜けてしまったかもしれません^ ^;

ということで(?)、先に進みます。

ここからは、立冬の季節について話を進めて行きます。

まずは、暦便覧を見てみましょう。


暦便覧でみる立冬の季節

暦便覧の記載は、二十四節気を説明する際に多く用いられます。
 ⇒ こよみ便覧

立冬の記載をみてみると、

「冬の気立ち初(そ)めていよいよ冷ゆればな里(り)

とあります。

ここでの「気」は「気配」で、「いよいよ」は、「だんだん」とか「ますます」という意味ですから

冬の気配が立ち始めて、だんだんと冷え込んでくるから立冬というのである。

と、訳すことができます。

また、「そめる」は「初める」と書きますが、「初」には「はじめて」という意味があります。

このことから、初めて冬の気配を感じる時期という解釈も成り立ちます。

いずれにせよ、立冬冬の入口ということです。


立冬の季節

二十四節気の中でも、「立」と付くものは、馴染みのある節気だと思います。

どんな季節かなんて、だいたい解るよぉ~!という声も聞こえてきそうですが、ここでは、七十二候が表す立冬の季節を見ていくことにします。


立冬 初候 山茶始開

「山茶始開(つばきはじめてひらく)山茶花

山茶花(さざんか)が咲き始める季節を表しています。


読みは「つばき」ですが、椿の花ではなく山茶花の花を指しています。

なぜ椿と読む?と、不思議に思うかもしれません。
それは「山茶(さんちゃ)」が、椿の漢名だからです。

山茶花はツバキ科の植物ですから、その花も、椿によく似ています。

どこが違うのかというと、開花時期と散り方です。

椿の開花時期は12月~4月で、散る時は、花の首から落ちます。

それに対し、山茶花の開花時期は10月~12月で、花びらが1枚ずつ散っていきます。


ところで、童謡の「たきび」はご存知ですか?

その二番の歌詞に落ち葉焚き

さざんか さざんか さいたみち~♪
たきびだ たきびだ おちぃばぁたき~♪

と、あります。

落ち葉で焚火をする頃に咲いているのは山茶花だということが、こんなところからも解ります。

とはいえ、最近は、焚火をすることも無くなりました。

焚火の中にさつまいもを放り込んで、焼き芋にして食べる。

そんな晩秋の光景も、遠い昔の話になってしまったように感じます。


立冬 次候 地始凍

「地始凍(ちはじめてこおる)結晶

大地が凍り始める季節を表しています。


冷え込みが厳しくなり、霜柱が立ったり、水面に薄い氷が張り始める時期です。

ただ、今の道路はほとんどがアスファルトですし、地球温暖化のせいもあるのでしょうか?霜柱も、なかなか見ることができなくなっています。

霜柱で持ち上がった地面を踏んづけては、サクッサクッという音を聞きながら歩く。

こんなことも、今の子供達には縁遠い話かもしれません。


立冬 末候 金盞香

「金盞香(きんせんこうばし)水仙
 ※「きんせんかさく」とも読みます。

水仙の花が咲き香る季節を表しています。


寒さをものともせずに、凛と咲く水仙の花は、雪中花(せっちゅうか)という別名を持っています。

ほんのり漂う香りも、素敵です^ ^


さて、ここで気になるのは、きっと金盞の2文字ではないかと思います。

「きんせんか」と読ませているにも関わらず、表している花は水仙ですから、なぜ?と思っても不思議ではありません。

金盞は水仙の異名で、本来は「きんさん」と読み、黄金の杯という意味があります。

これは、古代中国において、

  • 水仙の花の中心部分(黄色いところ)を黄金の杯(金盞)
  • 白い花びらを銀の台(銀台)
  •  

にたとえ、水仙の咲く様を、金盞銀台(きんさ(せ)んぎんだい)と言ったところに由来しています。





普段から考えることは、あまりないと思われる立冬の季節についてお届けいたしましたがいかがでしたか?

この記事を書きながら、過ぎ去った時代にはごく当たり前だった、そんな懐かしい光景を垣間見ることが出来たような気がします。

さて、あなたの目にはどのように映ったのでしょうか・・・。



≪参考≫
 旧暦で楽しむ日本の四季 二十四節気と七十二候 / 別冊宝島編集部編著
 現代こよみ読み解き事典 / 岡田芳朗 阿久根末忠 編著
 山茶始開・つばきはじめてひらく / びお 町の工務店ネット



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