人が生まれてから、ある年齢になると行われるお祝いを年祝といいます。

七五三や成人式も年祝です。

日本には、年齢を重ねた人を敬うという風習が息づいていますが、生きた歳月を重ねた方々を祝う年祝もあります。

総称して長寿祝いと呼ばれていますが、還暦米寿というと、聞き覚えがあるのではないでしょうか。



長寿祝い

この長寿祝いですが、100歳までに10回、それ以上の年を含むと14回のお祝いがあるのはご存知ですか?

また、米寿には赤いちゃんちゃんこを着るというように、100歳のお祝いまではそれぞれお祝いの色が決まっています。

  • 長寿祝いって聞いたことはあるけど、〇歳はなんていうお祝いなんだろう?
  • お祝いの色が決まってるなんて知らなかった!
  • おじいちゃん(おばぁちゃん)が、今年あたり当たってると思うんだけど・・・
  • 年祝の名称とその由来が知りたい!

などなど、長寿祝いへの疑問をお持ちでしたら解決しまいましょう!

長寿祝い年齢祝色に加えて、名称やその由来もしっかりとお届けいたします。

もちろん!長寿祝いを迎える生まれ年(年齢)の早見表もありますよっ^ ^


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長寿祝いとは?

長寿祝いは、その人の長寿を喜びさらに元気でいて欲しいと願うと共に、その長寿にあやかろうというお祝いで「賀寿(がじゅ)」や「算賀(さんが)」「年祝(としいわい)」とも言われています。

この風習もまた、中国で行われていた風習が日本に伝わり定着したものです。


長寿祝いの移り変わり

日本に長寿祝いの風習が伝わったのは、奈良時代(710年~794年頃)とされています。

天平12(740)年に華厳宗の僧である良弁が金鍾寺(東大寺の前身)に、華厳経の講師として招いた僧・審祥と共に、華厳経をあげて聖武天皇40歳の年祝をしたことが、日本で最初の長寿祝いと言われています。


平安時代になると、宮廷や公家の間などでも、長寿祝いが行われるようになりました。

人生50年と言われていた時代ですから、40歳ともなれば立派な初老で、60歳以上は長寿でした。

当時は、

  • 40歳で「初老の賀」
  • 50歳は「五十(いそじ)の賀」
  • 60歳が「六十(むそじ)の賀」

という風に、10年ごとにお祝いをしていました。

江戸時代になると、長寿祝いの風流は庶民の間にも広がり定着していきます。


77歳や88歳というように、端数の付く歳を祝うようになったのは室町時代末頃からと言われておりますが、その起源は定かではありません。

ただ、人の寿命が延びた事によって、日本で生まれた年祝であることだけは確かです。


長寿祝い 名称と由来!年齢や祝色は?

それではここで、長寿祝いそれぞれの名称や年齢、祝色についてみていきましょう。

名称の由来もまとめていますので、併せてごらんください。


還暦(かんれき) 満60歳、数え年61歳

還暦の「還」には、ひとめぐりするとか元へ戻るという意味があり、生まれてから61年目に当たる年には、自分の生まれた干支に戻るという意味で還暦と呼ばれています。

同じ還暦を表すもので、「本封還り」や「華甲(かこう)」、「華甲子(かこうし)」という呼び方があります。

※年齢について
長寿の祝いは、元々数え年で行われていました。現在は、数え年でも満年齢でも構わないと言われていますが、還暦だけは満60歳、数え年61歳となりますのでご注意ください。


還暦の祝い色 赤

還暦といえば、赤いちゃんちゃんこが定番ですが・・・なぜゆえ赤なのか?というと、暦が一周して赤ちゃんに還るということに由来しています。
還暦
そう!赤ちゃん「赤」なんです。

そして、赤という色は、古くから「魔除け」「厄除け」として用いられていました。

どうして魔除けや厄除けの色が?と思うかもしれませんが、60歳は厄年に当たっていますから、これもまた理にかなっているわけです。


緑寿(ろくじゅ) 66歳

緑寿は、他の長寿祝いと比べると新しいものになりますから、あまり馴染みがないかもしれません。

元々、

  • 還暦が過ぎてから古希までの間に年祝が無いということ
  • 77歳や88歳のお祝いがあるのに66歳がないということ

があって、2002(平成14)年9月に、日本百貨店協会が提唱して普及させたのが緑寿です。

現在は60歳といっても、まだまだ現役!定年を65歳とする会社も増えつつあります。そんな背景があって、66歳からが新たな人生のスタートとする考え方から提唱されました。

「緑」という漢字を用いたのは、66歳の「6」にちなみ「ろく=緑」で元気さをイメージしたのだそうです。66歳で「緑緑寿」これを簡略化して「緑寿」となりました。


緑寿の祝い色 緑

21世紀は環境の世紀と言われていることもあり、環境に繋がりの深い「緑」が祝色とされています。


古稀(こき) 70歳

古稀は、中国の唐時代に活躍した杜甫の漢詩「曲江(きょくこう)」にある「人生七十古來稀(じんせいしちじゅうこらいまれなり)という一節に基づいています。

なんとなく解ると思いますが、古くから七十年生きる人は稀であるという意味です。

先にも書いた通り、日本も人生50年という時代があり、70歳まで生きるということは稀でした。


長寿の祝いが庶民の間に広がり定着したのは、江戸時代といわれていますが、当時は文芸や学問に対する熱意が高まっていた時期でもあります。

漢詩を読み下すことが出来るのが、教養とされていた時代ですので、杜甫が書いた漢詩の一節と共に、古稀の祝いが定着したのではないでしょうか。

加えて、かつて宮廷で行われていた賀寿10年刻みだったということも、70歳を祝うことに繋がっていると感じます。


古稀の祝い色 紫

古稀の祝い色が紫になった理由については、確証を得ることができませんでした。

一般的に、古代日本では70歳まで生きることは珍しかったので、その方への尊敬の念を込めて、高貴な色とされるを祝い色にしたと言われています。

日本において紫が高貴な色とされるのは、聖徳太子が定めた「冠位十二階(かんいじゅうにかい)最高位の色が紫だったことが所以です。
※冠位十二階:日本で初めての冠位・位階。
 朝廷に使える臣下を12の階級にわけて、地位を表す冠をさずけたもの。


また、古代においては、紫色を作ることが非常に困難で貴重な色だったことから、高位の人のみ身につける事が許されていたのだそうです。


このことについて、あちこち調べていたらおもしろい説を見つけました。

「古稀 = こき ⇒ こうき = 高貴」

こんな語呂合わせがあったうえで、高貴な色だったら紫!ということになり、紫になったというものです。

いやいや・・・と思われるかもしれませんが、古くからある風習や言い伝えには、語呂合わせありきというものが少なくはありません。

解りやすいところで「冬至のゆず湯」をあげると、これは冬至湯治(とうち)をかけています。

こう言った事が実際にボロボロありますから、この語呂合わせ説もまんざらではないように感じたところでした。


贈り物を選ぶ時は、紫に近い色ということで藍色も用いられています。


喜寿(きじゅ) 77歳

喜寿は「喜の字の祝い」や「喜の字の齢(よわい)」とも呼ばれます。喜寿

なぜ「喜の字」なのか?というと、「喜」の草書体「㐂」「七十七」に通じるため、77歳を祝うようになったからだと言われています。

喜寿の祝いは日本で生まれたもので、平安時代以前には無く、室町時代の末期ころから行われるようになったものです。


喜寿の祝い色 紫

喜寿の祝い色は、古稀と同じです。

喜寿の「き」と「黄」をかけて、黄色を用いる場合もあります。


傘寿(さんじゅ) 80歳

80歳のお祝いを傘寿と呼んだのは、「傘」の略字「仐」「八十」に見えるというところからきています。

加えて、傘を開いた時の形が末広がりに例えられているため、おめでたいという験担ぎになっているのかもしれません。


傘寿の祝い色 金茶

傘寿の祝い色は金茶なのですが・・・どんな色だか解りますか?

言葉で言うと、金色に近い黄色がかった茶色です。

カラーサンプルで見ると、こんな色をしています。
金茶

金茶は、元禄期(1688~1704年)に現れた色で、現在でも和装や和装小物、風呂敷などに多く用いられている色です。

他に祝い色として選ばれる色には、金茶に近いオレンジ黄色、そしてがあります。


半寿(はんじゅ) 81歳

こんな長寿祝ってあったっけ?

なんていう風に思ってもおかしくはないほど、マイナーと言ってしまえばなんですが、あまり知られていない長寿祝いかと思います。

「半」という漢字が「八」「十」「一」の組み合わせから成ることから、81歳のお祝いを半寿というようになりました。


半寿は「盤寿(ばんじゅ)とも呼ばれています。

これは、将棋界から生まれた呼び方で、将棋盤のマス目が縦横9つあって「9×9=81」であることから、半寿を「盤寿」として祝ったものが一般に広まったとされています。


半寿の祝い色 金茶

半寿の祝い色は、傘寿や米寿と同じ金茶になります。


米寿(べいじゅ) 88歳

こちらは、よくご存じの長寿祝いではないでしょうか。

「米」の字を分解すると「八」「十」「八」になることから、米寿と呼ばれるようになったという事も、ご存じの方は多いと思います。

別に「米年」「米(よね)の祝い」「米(こめ)の字の祝い」とも呼ばれます。


ところで、米寿はそれ以外の長寿祝いよりも盛大に行われる事が多いように感じませんか?

日本は古くから米文化の国であり、最も重要な農産物でしたし、「米」の字には、末広がりでおめでたい「八」の字が2つ入っています。

この2つが重なる「88」という数自体がおめでたいと考えられたため、盛大に祝われるようになったと言われています。


米寿の祝い色 金茶

米寿米寿の祝い色は金茶や「べいじゅ」という呼び方にかけたベージュが用いられます。

また、金茶に近い色ということで、金色黄色を選ぶ場合もあるようです。


卒寿(そつじゅ) 90歳

卒寿も、他の長寿祝いに良く見受けられるように「卒」の略字「卆」を分解すると「九」「十」に見えることからついた名称です。

どうしても、2年前に行う米寿の祝いが盛大なものであるため、卒寿は陰に隠れてしまっている感が無きにしも非ずですが、長寿の国と言われる日本であっても90歳まで生きる人は限られています。

90年もの歳月を生きて来たというだけで、素晴らしいことではないでしょうか。


卒寿の祝い色 紫

あら?逆戻り?と感じるかもしれませんが、卒寿の祝い色は傘寿などと同じです。

金茶のような派手さはありませんが、高貴な色とされる紫は、長い歳月を生きて来た方を敬愛する意味でもふさわしい色ではないでしょうか。


白寿(はくじゅ) 99歳

白寿は99歳のお祝いです。

当然ですが、あと1つで100歳です^ ^

って、当たり前じゃん!と思うかもしれませんが、これが99歳のお祝いを白寿と呼んだ由来になります。

「100-1=99」ですよね?!これに漢字を当てはめると良く解ります。

「百」-「一」=「白」ということです。


白寿の祝い色 白

白寿の祝い色は、名前にちなんだです。

日本では、結婚式の白無垢や神事で用いる白装束、巫女さんの衣装など、古くから神聖な場面で用いられている色です。


百寿(ひゃくじゅ・ももじゅ) 100歳

100歳を祝う百寿には、

  • 百賀(ひゃくが)の祝い:長寿の祝いを総称して賀寿と呼んだところから
  • 紀寿(きじゅ):100年が1世紀であることから
  • 上寿(じょうじゅ):「人、上寿は百歳、中寿は八十、下寿は六十。」(荘子:盗跖(とうせき)篇第二十九)に基づくもの

という別の呼び方があります。


百寿の祝い

100歳というと1世紀を生きたわけですから、大きな節目の年を迎えたと言っても過言ではないでしょう。

おめでとう!はもちろんですが、これからも元気に長生きして欲しいという気持ちも込めて、素敵なお祝いの会を開いて頂ければと思います。


百寿の祝い色

百寿の祝い色は、特に決まりがありません。

一般的には、もしくは百を「もも」とも読むとことから桃色を用いることが多いようです。

近年では、ご本人が好む色をお祝いの色として選ぶ方も増えているようです。


100歳以降の長寿祝い

さて・・・

長寿祝いは、100歳以降にもあります。

名称とその由来年齢を簡単にまとめましたのでご覧ください。


茶寿(ちゃじゅ) 108歳

「茶」の字を分解します。

草かんむりは「十」が2つで「20」その下にある部分が「八」「十」「八」で「88」となり、合わせて「108」になることが由来です。


皇寿(こうじゅ) 111歳

こちらも「皇」の字を「白」と「王」に分解します。

「白」は白寿と同じ理由(百-一)で「99」、「王」「一」が2つ「十」で「12」となり、合わせると「111」ということです。

また、「川」の字が「111」に見えることから、川寿(せんじゅ)とも呼ばれます。


天寿(てんじゅ) 118歳

ここまでくると、もしかして・・・と思いませんか?

その通りですwww

「天」の文字を分解すると「一」が2つ「八」になることから「118」とされました。


大還暦(だいかんれき) 満120歳、数え年121歳

こちらは、なんとなくでも解るのではないでしょうか?

還暦の倍ですから、2度目の還暦を迎えたという意味です。


なお、100歳以降の年祝に、決まった祝い色はありません。


珍寿(ちんじゅ)の謎

珍寿という長寿祝いがあるのですが、様々な説が飛び交っています。

ザッと上げると、

  • 95歳のお祝い
  • 110歳のお祝い
  • 112歳のお祝い
  • 数え年100歳以上のお祝いの総称
  • 110歳のお祝いもしくは120歳以上のお祝いの呼称

という具合です。

いずれにしろ、これほど長生きするのは珍しいから珍寿と呼ばれるようになったということだけは共通しているようです。


長寿祝い!生まれ年早見表!!

還暦から百寿までになりますが、長寿祝いに当たっている生まれ年一覧表にまとめました。

念のため、2年分作りましたので、数え年で行うか満年齢で行うか?それぞれのご予定と併せてお祝いの日程などを決める時の参考にしていただければと思います。


2017年版 長寿祝い早見表

長寿祝い名称

よみ
年齢数え年の場合満年齢の場合
還暦

かんれき
61歳1957(昭和32)年生

酉年
※数え年でのお祝いとなります
緑寿

ろくじゅ
66歳1952(昭和27)年生

辰年
1951(昭和26)年生

卯年
古稀

こき
70歳1948(昭和23)年生

子年
1947(昭和22)年生

亥年
喜寿

きじゅ
77歳1941(昭和16)年生

巳年
1940(昭和15)年生

辰年
傘寿

さんじゅ
80歳1938(昭和13)年生

寅年
1937(昭和12)年生

丑年
半寿

はんじゅ
81歳1937(昭和12)年生

丑年
1936(昭和11)年生

子年
米寿

べいじゅ
88歳1930(昭和5)年生

午年
1929(昭和4)年生

巳年
卒寿

そつじゅ
90歳1928(昭和3)年生

辰年
1927(昭和2)年生

卯年
白寿

はくじゅ
99歳1919(大正8)年生

未年
1918(大正7)年生

午年
百寿

ひゃくじゅ・ももじゅ
100歳1918(大正7)年生

午年
1917(大正6)年生

巳年


2018年版 長寿祝い早見表

長寿祝い名称

よみ
年齢数え年の場合満年齢の場合
還暦

かんれき
61歳1958(昭和33)年生

戌年
※数え年でのお祝いとなります
緑寿

ろくじゅ
66歳1953(昭和28)年生

巳年
1952(昭和27)年生

辰年
古稀

こき
70歳1949(昭和24)年生

丑年
1948(昭和23)年生

子年
喜寿

きじゅ
77歳1942(昭和17)年生

午年
1941(昭和16)年生

巳年
傘寿

さんじゅ
80歳1939(昭和14)年生

卯年
1938(昭和13)年生

寅年
半寿

はんじゅ
81歳1938(昭和13)年生

寅年
1937(昭和12)年生

丑年
米寿

べいじゅ
88歳1931(昭和6)年生

未年
1930(昭和5)年生

午年
卒寿

そつじゅ
90歳1929(昭和4)年生

巳年
1928(昭和3)年生

辰年
白寿

はくじゅ
99歳1920(大正9)年生

申年
1919(大正8)年生

未年
百寿

ひゃくじゅ・ももじゅ
100歳1919(大正8)年生

未年
1918(大正7)年生

午年


最後に・・・

長寿祝いとして品物を贈るにせよ、お金を包むにせよ、のしの表書きは気になるところではないでしょうか。

このあたりのお話をして、この記事を締めくくりたいと思います。


特に間違えて欲しくないのは、水引になります。長寿祝いでは、紅白もしくは金銀の蝶結びを使います。ただ、金封の場合だけは、あわび結びでも失礼にはあたりません。

表書きは、長寿祝いの名称の前に「祝」を、もしくは後に「御祝」と付けます。例えば、喜寿であれば「祝喜寿」、もしくは「喜寿御祝」という具合です。

万が一、長寿祝いの名称をど忘れしてしまった場合は「御祝」と書きましょう。

そして、水引の下にはフルネームを書くのが基本ですが、長寿の祝いともなると、兄弟同士やお子様またはお孫さんが集って贈り物をすることもあるかと思います。

そんな場合は、2~3名であれば全員の名前を、人数が多い場合は「〇〇一同」として書くようにします。




長く生きて来た方達は、楽しい事も苦しい事もたくさん経験してきているはずです。

長寿祝いの時にとは言いませんが、昔話を聞いてみるといいかもしれません。
古い時代の日本・・・語り継いでいくべき話がきっとある事と思います。



≪参考≫
 長寿のお祝い・賀寿とは / ECHOES TOKYO
 長寿のお祝い 還暦から始まるMy Second Life / 冠婚葬祭マナー辞典
 還暦・古希・喜寿・傘寿・米寿・卒寿などの長寿祝いの種類や由来に / 還暦祝本舗
 漢詩紹介 杜甫 曲江 / (公社)関西吟詩文化協会
 各長寿祝いについて解説 / 長寿祝い・年祝いドットコム
 長寿祝い / お祝いコラム お誕生日新聞
 のし【のし(長寿祝い)】 / 冠婚葬祭マナー&ビジネス知識



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