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【二十四節気】小満の意味とは?2024年はいつ?七十二候の表す季節も

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春に芽吹いた草木が生長し、若草色から濃い緑へと移り変わる5月。

暦の上では、夏を意味する立夏を向かえます。

新緑-min

立夏は、ニュースなどでも伝えられますから、よくご存知かと思います。

ただ5月には、もう1つ!季節の節目となる日があります。

それは、立夏の後に訪れる小満しょうまんという日なのですが、ご存知でしょうか?

おそらくですが・・・初めて聞いた!という方の方が多いのではないかな?と思います。

小満という言葉も、なぜそう呼ぶのか?が、なんとなくでも想像しにくいものではないでしょうか。

  • 小満にはどんな意味があるの?
  • 小満はいつ?
  • 小満とはどのような季節なの?

もし、このようなことにご興味がありましたら、どうぞこの先へお進みください。

上記3つの柱を基に、解り易くまとめました。

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小満の意味

二十四節気の解説に度々用いられる暦便覧を紐解くと、小満の欄には、

「万物盈満えいまんすれば草木枝葉繁る」

とあります。

「盈満」は、「物事が満ちあふれること。また、そのさま」という意味を持っています。(goo辞書より)

「全てのものが満ちあふれると、草木に枝葉が茂る」

直訳するとこんな風になりますが、これでは何がなんだか解りません(汗;

もう少し解かり易くすると、「陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂る」

つまりは、

「全てのものがしだいに成長して、天地に満ち始める頃」を、表した言葉です。

また、農耕を主としていた時代には、秋にまいた麦の種などが、ちょうど穂をつける時期でもありました。

穂が出始めた麦を見て「今年は順調に育っている」と、ほっと一安心(少し満足)したのだそうです。

そんなところから、小満と言われるようになったという説もあります。

古い時代において、農作物の出来具合は、生死に関わるほど重要なものでした。

もう少しで収穫を迎える作物を目にすることで、「良かった・・・」と、胸を撫で下ろす時期だったのでしょう。

※暦便覧について
正式名称を「こよみ便覧」といい、江戸時代(1787(天明7)年)に出版された、暦の解説書です。
この中に二十四節気の意味を書いている部分があり、現在でも二十四節気を説明する際に引用されています。
現在は、国立国会図書館と東京大学に蔵書として保管されておりますが、国立国会図書館においてネット公開されていますから、実際にご覧いただく事も可能です。
 ⇒「暦便覧」 ※二十四節気の記載は、コマ番号「7」にあります。

小満はいつ?

小満は毎年5月21日頃、もしくは小満から次の節気である芒種ぼうしゅまでの期間を指します。

現在、暦要項で公表されている小満の日(期間)は、

  • 2024年5月20日(5月20日~6月4日)
  • 2025年:5月21日(5月21日~6月4日)

と、なっています。

小満の季節(七十二候)

さて、小満の頃の日本は、どんな季節を迎えるのでしょうか?

ここからは、七十二候の言葉を基に、その季節を見ていくことにします。

七十二候しちじゅうにこうとは?
1つの節気を、初候、次候、末候(約5日ずつ)の3つに分けたものです。
それぞれに、気象や動植物の変化を表した言葉が付されています。

小満 初候 蚕起食桑

「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)

かいこ

が、桑の葉を盛んに食べて成長する時期を表しています。

蚕②-min

突然ですが、はご存知でしょうか?

蚕は蛾の幼虫で、成虫になる前に作るまゆが、絹糸の原料になります。

蚕を育てて繭を作り、絹糸を生産することを、養蚕ようさん業といいます。

絹織物は、卑弥呼の時代には作られていたといいますから、その歴史もかなり古いものになります。

また、養蚕業は、日本を支えてきた産業の1つでもあります。

絹糸の生産が盛んになると共に、専業の養蚕農家も出てきたほどですが、元々は農家の副業として行われていました。

繭は、農家にとって重要な収入源であり、その繭を作る蚕を「おかいこさま」と呼んだほどです。

蚕の活動が活発になるこの時期は、農家の人にとって、きっと嬉しい時期だったのではないかな?!と思うところです。

小満 次候 紅花栄

「紅花栄(べにばなさかう)

紅花の花が、咲きほこる季節を表しています。

紅花②-min

紅花はエジプトが原産とされており、日本へは、飛鳥時代に渡来したといわれています。

その花びらは染料となり、種子からはを採る事ができます。

紅花染め紅花油というと、ピンとくるかと思います。

また、紅花の赤い色素は「べに」と呼ばれ、口紅の原料にもなりました。

古くから女性を魅了してきた紅の口紅は、今も伝統製法が受け継がれ、作り続けられています。

もし、ご興味がおありでしたら、こちらをご覧ください。
 ⇒「伊勢半本店ホームページ」

小満 末候 麦秋至

「麦秋至(むぎのときいたる)

麦の穂が熟し金色に輝く、麦の収穫期の頃を表しています。

麦②-min

もしかして・・・

「秋」の文字が、気になってはいませんか?

実際に秋の季節が訪れるのは、まだまだ先ですから不思議に思ってもおかしなことではありません。

ここでの「秋」は収穫期を意味するもので、「麦秋」麦の収穫期を表わしています。

梅雨が近づくこの時期は、二毛作の農家にとって、麦の刈入れに追われる忙しい時期でもありました。

最後に・・・

今回取り上げた「小満」は、二十四節気の中ではなじみの薄いものかと思います。

七十二候で表されている産業も、時代の流れと共に衰退しているという事実はぬぐい切れません。

それでも、現在まで受け継がれているものは確実にありますから、その火が消えない事を願うばかりです。

≪参考≫
小満(しょうまん)/ こよみのページ
旧暦で楽しむ日本の四季 二十四節気と七十二候 / 別冊宝島編集部
七十二候・第二十三候「紅花栄(べにばなさかう)」5/26~5/30 / 暮らしのほとり舎
七十二候「麦秋至」。五穀の一つ「麦」が豊穣を迎える頃。/ 日々是活き生き―暮らし歳時記

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