【お詫び】当ブログ内において、2024年へ対応してない記事(ツアー系を除く)が複数ある事が解りました、ご不便をおかけした皆様へ申し訳なく思い、この場にてお詫びいたします。
スポンサーリンク

三元とは?上元・中元・下元の由来をそれぞれ解説してみた!

スポンサーリンク

現在は、お中元というと、日頃お世話になっている方に贈る品物を意味する言葉として定着していますが、古い時代の日本では違っていました。

えっ?!と、思いましたか?

それでは「お中元」の「お」を外してみてください。

すると、残るのは言うまでも無く「中元」です。

真ん中を指す「中」という言葉から、その前後を指す「上元」「下元」があってもおかしくはないと思いませんか?

だって、お月様にも「上弦・中弦・下弦」とあるじゃないですか。

実のところ、今のお中元の風習は、「上元・中元・下元」の「中元」だけが形を変えて残ったものとなっています。

さらに「上元・中元・下元」三元と呼ばれており、中国の道教から生まれた雑節ともされています。

ここでは古代中国の風習に触れつつ、三元について解り易くまとめました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

三元とは?

三元の「元」は、「はじめ」という意味を持っています。

このことを踏まえていただくと解るかと思うのですが、古代中国においての三元は、三つ(年・月・日)はじめで、本来は元旦を表していた言葉だと言われています。

初春-min

それが、どういう流れで変化したのかは定かではありませんが、六朝りくちょう末期には、三元というと道教の祭日である「上元・中元・下元」を意味して、それぞれの日を指すようになっていました。
※六朝時代:西暦220年~589年

三元の日は、それぞれ

  • 上元:旧暦1月15日
  • 中元:旧暦7月15日
  • 下元:旧暦10月15日

となっています。

さて、ここからは中国の風習を含め、日本においての三元を見ていきたいと思います。

最初にお断りしておきますが、個人的な考察を含みます事を予めご了承ください。

上元とは?

上元は、旧暦正月十五日をいいます。

中国においての上元は、昔から元宵節げんしょうせつ元夕げんせきといって、上元の日を中心に灯籠を灯して夜祭を行う風習がありました。

この風習から、上元は灯節とも呼ばれています。

また、この日に小豆粥を食べると、その年(1年間)の疫を避けられるとも言われていました。

ここで気になったのが、小豆粥です。

小豆粥②-min

日本では、小正月に小豆粥を食べるという風習があります。

今では、新暦1月15日に小正月の行事を行う所が多いかもしれませんが、古くには旧暦正月15日に行われていたものです。

これもまた、中国での上元の行事が日本に伝わり今に至っているものの一つと受け止める事ができます。

小正月に小豆粥を食べる由来とは?簡単レシピもどうぞ!
小豆粥は、旧暦の正月である小正月の行事食です。この時期に小豆粥を食べるようになったのはなぜなのか?その由来をまとめました。また、小豆粥を作るのが面倒に感じたり、どう作ったらいいのか解らないという方のために、小豆粥の簡単レシピもお届けしています。

それでは、なぜ日本では上元という言葉が残らなかったのでしょうか。

きっと、元々日本にあった小正月の行事に上元の行事が取り込まれた為ではないかと推測します。

中元とは?

中元は、旧暦七月十五日をいいます。

古代中国では、中元の日を人間贖罪しょくざいの日としており、終日庭で火を焚いて神様を祝う風習がありました。

日本では、盂蘭盆会の行事が行われる日に当たります。

きっと、察しの付いている方もいらっしゃることでしょう。

現在のお中元の風習は、すでに日本にあった盂蘭盆会の行事と中国から伝わった中元の行事が融合し、変化して出来上がったものだとされています。

お盆とは? その由来や語源は?
お盆は、地上に戻ってきた先祖の霊を弔うことで、生きている人にも幸せを招くという風習ではありますが、その期間をどうしてお盆というのでしょう?お盆の由来と、お盆という言葉の語源となった盂蘭盆会についてお届けいたします。

また中元品物を贈るようになったのは、江戸時代に行われていた「盆礼」起源だとされています。

お中元にはどんな由来があるの?贈る時期はいつ?
普段お世話になっている方への夏のご挨拶といえばお中元ですが、どうしてお中元と呼ばれるのでしょう?その答えがここにあります。また、地域ごとに違うお中元を贈る時期や、その時期を逃してしまった場合の贈り方も解ります。

下元とは?

下元は、旧暦十月十五日をいいます。

古代中国では祖先の霊を祀る行事でしたが、日本では、今も昔も「下元」と呼ばれる行事は存在しません。

ただ日本で古くからある行事を見てみると、この日を中心にして行われる亥の子十日夜などがあります。

どちらも、秋の収穫祭が基となっている行事です。

秋冬野菜-min

このことから、上元と同様に、下元の行事が元々日本で行われていた民間行事(収穫祭)に吸収されたと考えることが出来ます。

最後に・・・

話は変わりますが、現実的に、お中元贈る物を何にしたらいいのかと悩んではいませんか?

もし心当たりがあるとすれば、こちらの記事が役立つかと思います。

お時間あれば、お立ち寄りくださいませ。

お中元を贈る側のマナー!品物選びのヒントも!
日頃お世話になっている方に、日ごろの感謝と込めた夏の贈り物がお中元になりますが、いくらぐらいの品物がいいのか?はたまた、何を贈ったらいいのか?というところが、悩みの種になっていませんか?そんな疑問を解決するためのヒントをお届けいたします。また、お中元を贈る際のマナーもまとめています。

《参考》
現代こよみ読み解き事典 / 岡田芳朗 阿久根末忠 編著
三元 / コトバンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました