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選日とはどんな日?意味や由来を簡単にまとめてみた

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暦には、様々な日の吉凶を表す項目やその日の行事などが記されており、それらを総称して暦注と呼んでいます。

ここで質問です。

暦注の中に、選日という区分がある事はご存じでしょうか?

もしご存じでしら、この記事を閉じていただいて構いません。

  • 選日って何?
  • どんな日を指すの?

などなど、選日について知りたい場合は、この先へお進みください。

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選日とは?

選日は、暦注のなかで「六曜(七曜)・十二直」に含まれないものの総称です。
雑注と呼ばれる事もあります。

一般的には、

  • 八専
  • 十方暮じっぽうくれ
  • 不成就日ふじょうじゅにち
  • 天一天上
  • 三隣亡
  • 三伏
  • 一粒万倍日
  • 大土
  • 小土

の、9つを指しており、現在市販されている暦では「行事」の欄に記載されているものです。

この他に、本来であれば二十四節気雑節に属する土用も日の吉凶を表す性質を持っている事から、選日に加えられている場合が多くみられます。

土用について、詳しくはこちらをご覧ください。

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ここからは、先にあげた9つの選日どんな日を意味するのかを、順を追って簡単に説明していきたいと思います。

八専

八専は、日の持っている干支かんし壬子みずのえね癸亥みずのといに当たる12日間を指します。

期間中、干支に配当されている五行の気が同じになる専一の日8日あることから、八専と呼ばれるようになりました。

他の4日は、八専の間日と言われています。

文章だけでは解りにくいと思いますので、八専の期間に当たる干支と五行を一覧表にしてみました。

干支壬子癸丑甲寅乙卯丙辰丁巳
読みみずのえねみずのとうしきのえとらみのとうひのえたつひのとみ
五行水水水土木木木木火土火火
備考間日間日
干支戌午己未庚申辛酉壬戌葵亥
読みつちのえうまつちのとひつじかのえさるかのととりみずのえいぬみずのとい
五行土火土土金金金金水土水水
備考間日間日

さて、気になるのは八専の持つ意味だと思いますが、現在においては「降雨が多い」というのが一般的です。

ただ、古くから伝わる言い伝えは他にもあり、ここにすべて書くと長くなりますので、記事を改めてお伝えしたいと思いますm(_ _)m

十方暮

十方暮も八専と同じ様に、日の干支を五行に配当した選日法です。

その違いは、八専が同気(同じ気)を持つ組み合わせであることに対し、十方暮相剋(対立する気)の組み合わせとなっており、甲申きのえさる癸巳みずのとみまでの10日間をいいます。

十方暮の期間に当たる干支と五行は、次の通りです。

干支甲申乙酉丙戌丁亥戊子
読みきのえさるきのととりひのえいぬひのといつちのえね
五行木金木金火土火水土水
備考間日
干支己丑庚寅辛卯壬辰癸巳
読みつちのとうしかのえとらかのとうみずのえたつみずのとみ
五行土土金木金木水土木火
備考間日

十方暮万事がうまくいかない厄日であり、特に婚姻・遠行・他人への相談事は、いっさい慎むべしとされています。

三隣亡

現在では、ほとんどの暦に記載されている三隣亡ですが、由緒のはっきりしないものとなっています。

しかも、元々はめでたい日(吉日)だったのですが、いつからか凶日に変わってしまったという歴史(?)があります。

三隣亡は特に大工さんの間で大凶日とされてきたもので、暦にはこの日に棟上げや土起こしなどを行うと工事人が怪我するとか、高い所に登ると怪我をするなどと記されています。

そんな三隣亡については、こちらの記事で詳しくまとめていますのでご覧ください。

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不成就日

この日は文字の表す通り(万事に)成就しない日をいい、事を起こすには良くない日とされています。

特に、婚姻・開店・子供の命名・移転・契約などが凶とされていますが、他にも様々な事が凶とされている事から、万事において凶と解釈することができます。

選日方法は以下の通りとなりますが、月は旧暦となりますのでご注意ください。

月(旧暦)不成就日
正月・7月3日・11日・19日・27日
2月・8月2日・10日・18日・26日
3月・9月朔日・9日・17日・25日
4月・10月4日・12日・20日・28日
5月・11月5日・13日・21日・29日
6月・12月6日・14日・22日・晦日

天一天上

天一天上は、方位神である天一神(中神)が天上に帰るため悪さをしないとされる期間を指しており、日の干支が癸巳から戊申の16日間となっています。

天一神は、天上で16日間過ごすと地上に降りて44日間を過ごし、45日目に天上へ帰るとまた16日間過ごすということを、規則正しく行います。

また、人間の吉凶禍福を司る神とされ、天一神が地上にいる間の方角は禁忌となり、万事忌むべしとなっています。

三伏

陰陽五行説からきた選日で、初伏・中伏・末伏総称して呼んでいるものです。

選日法は様々ありますが

  • 初伏:夏至以後、3回目の庚(かのえ)の日
  • 中伏:夏至以後、4回目の庚の日
  • 末伏:立秋以後、1回目の庚の日
    ※夏至や立秋が庚の日の場合、その日を1回目と数えます。

とするのが、最も一般的となっています。

陰陽五行においての庚は、陽の気を持つ金性なのですが、夏の時期は火性が最も盛んなため、金は火に伏せられる(負ける)という相克の関係からであるとされています。

相生・相克関係図-min

その中でも、三伏大凶です。

この日は、種まき・療養・遠行や男女の和合など、全て慎むべきとされています。

一粒万倍日

一粒万倍には「一粒の種が実り万倍もの収穫を得ることが出来る」という意味があることから、この日は、わずかなものから大きな利益を得るめでたい日となっています。

吉事事始めで、特に開店・投資・種まき・お金の貸し出し等に良いとされています。

ただ、借金凶事なので気を付けてください。

選日法は、節区切りで月と日の干支の組み合わせで配当されます。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

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大土・小土

大土小土も陰陽五行説からきている選日で、それぞれの土は、犯土つちを表しています。
※犯土は、「ぼんど」とも読みます。

大土は大犯土、小土は小犯土を略したものと思っていただいて構いません。

犯土(つちをおかす)と書くだけに、この間に土をいじる事(穴掘り・井戸掘り・種まきなど)はいっさい慎むべしとされています。

それぞれの期間は、日に配当されている六十干支で決められており

  • 大土:庚午~丙子までの7日間
  • 小土:戊寅~甲申までの7日間

となり、大土と小土の間にある丁牛の日(中犯土)が間日となっています。

最後に・・・

今回は、暦の雑注から選日だけを取り上げました。

詳しい記事が無いものについては、追々書いていこうと思っているところです。

また雑注という括りでみると、選日以外の記載もありますので、こちらも改めてまとめていく予定です。

《参考》
現代こよみ読み解き事典 / 岡田芳朗 阿久根末忠 編著
旧暦読本 / 岡田芳朗著

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