【お詫び】当ブログ内において、2024年へ対応してない記事(ツアー系を除く)が複数ある事が解りました、ご不便をおかけした皆様へ申し訳なく思い、この場にてお詫びいたします。
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大将軍(方位神)とは?2024年の方位と遊行日も!

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先日、暦の暦注のひとつ「三隣亡」について書いた時に、山形県にだけ根付いている年間三隣亡に触れたのですが、その際に山形では大将軍も気にしている事を思い出しました。

実家(山形市内)のあたりに下水道が通り、トイレを水洗に変えようとしていた時の事です。

汲み取りと水洗トイレ-min

「話して見でもらったんだげっと、今年、ちょうど大将軍いるんだど。んだげっと、遊びに行っていねぐなる日あっから、そんどき工事するようにするっていうこどだっけ」
※標準語バージョン:「話して見てもらったんだけど、今年、ちょうど大将軍がいるんだって。でも、遊びに行っていなくなる日があるから、その時に工事するようにするっていうことだった」

と、母親に言われました。

この事があったので、自分の頭の中にも大将軍が居座っていたのだと思います。

さて、この大将軍は八将神と言われる方位を司る方位神の一人なのですが、神様なのに疎まれるというのは、おかしな話だと思いませんか?

そこには、大将軍の持つ特性が絡んでいます。

今回は大将軍を大きく取り上げつつ、大将軍が含まれている「八将神」についてお届けいたします。

本題に入る前に、方位神について軽く触れていますのでどうぞお付き合いください。

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方位神とは?

方位神は、九星占星術から生まれた方位を司る様々な神様をひとくくりにした呼び名です。

大きく分類すると、

  • 吉神:所在する方位が吉とされる神様
  • 凶神:所在する方位を犯すと罰を受けるとされる神様

に分かれます。

方位-min

ところで、歳徳神はご存じでしょうか?

お正月や恵方の話に登場することがあるので、聞き覚えのある方もいらっしゃるかと思います。

この歳徳神は、その年の福徳を司る神様で代表的な吉神であり、歳徳神のいる方向が、その年の恵方となります。

方や、凶神の代表を上げるとするなら金神でしょう。

金神は歳徳神と正反対の方向に位置し、戦争や大水などを司る神様です。

また金神のいる方位は大凶方であり、その方位を犯すと「金神七殺」と言われる災いが起こるとされています。
※金神七殺:家族を七人殺す。もし家族が七人に満たない場合は、近隣に災いが起こる。

ごめんなさいm(_ _)m

もっと詳しくお届けしたいところではありますが、ここは方位神の説明ということで、代表的な方位神のご紹介のみとさせていただきます。

この後は、八将神大将軍の話へと移ります。

八将神とは?

八将神は、陰陽道において年により各方位の吉凶を司る八神「太歳神・大将軍・大陰神・歳刑神・歳破神・歳殺神・黄幡神・豹尾神」を指すものです。

八将神は、別に八将軍や八代方位神ともいわれます。

それぞれの神が所在する方位は十二支によって配当されており、一年間変わることはありません。
※大将軍は例外です。

また、その方位を犯すと災難をもたらすとされています。

さらに八将神は八神をひとくくりにした名称ですが、そのものが方位神の凶神に属していることを申し添えます。

八将神にはどんな禁忌があるの?

早速ですが、八将神それぞれの禁忌をお伝えいたします。

太歳神(たいさいじん)

太歳神-min

太歳神は木星の精で、四季の万物を司る吉神とされています。

ただ木星は木の性であることから、太歳神の方向に向かって木を伐ったり草を刈ったりすることが忌み禁じられています。

他に凶事とされているのは、掛け合い事・裁判・取り壊しなどの破壊的なことです。

それとは逆に、建築・移転・結婚・雇用など建設的な事はとされます。

大将軍(だいしょうぐん)

大将軍-min

大将軍は太白星(金星)の精で、殺伐を司る凶神とされています。

建築や土動かし、結婚・移転・旅行など万事において大凶とされ、大将軍のいる方向を犯すと病気や怪我などの災難に見舞われるだけではなく、三年以内に死ぬとも言われていました。

大将軍は、このあと詳しく取り上げます。

大陰神(だいおんじん)

大陰神-min

大陰神は鎮星(土星)の精で、陰事を司る凶神とされています。

学問や芸術に関することはですが、出産や縁談などの女性に関する事は一切がです。

歳刑神(さいぎょうじん)

歳刑神-min

歳刑神は辰星(水星)の精で、刑罰を司る凶神とされています。

この方位に向かって種蒔きや植樹・伐採・土動かしなどがとされているため、農家には特に注意された方位神です。

なお、武を用いることや破壊的な事にはとなっています。

歳破神(さいはじん)

歳破神-min

歳破神は土星の精で、大耗とも言われる凶神です。

いつも太歳神の反対側に位置しており太歳神から衝破されるため、この神様には歳破神という名前が付きました。

この方位に向かって、移転・結婚・旅行・土動かし・普請をすることはとされています。
※普請:土木・建築の工事

もしこれを犯すと、その家の主人に盗難などの祟りがあると言われています。

歳殺神(さいせつじん)

歳殺神-min

歳殺神は太白星(金星)の精で、殺気を司り万物を滅する凶神です。

結婚・出産・建築・旅行・金談を忌み、特に嫁取りは大凶とされます。

歳殺神のいる方向を犯すと「子孫六畜を傷つく」と言われ、恐れられていました。

黄幡神(おうばんじん)

黄幡神-min

黄幡神は日月を覆って食を起こす羅こう星(空想上の星)の精で、土を司る凶神とされています。

この方向に向かって建築・井戸掘り・移転・門造りはです。

ただ、武芸始め(弓始め)はとされています。

豹尾神(ひょうびじん)

豹尾神-min

豹尾神は計都星(空想上の星)の精で、不浄を嫌うとされています。

この事から、豹尾神のいる方向に向かって大小便をしたり、この方向から牛馬などの家畜を求めることはとなります。

八将神の所在方位は?

その年ごとの八将神所在方位は、一覧表のとおりです。

十二支
神名
太歳神
大将軍
大陰神
歳刑神
歳破神
歳殺神
黄幡神
豹尾神

この表での十二支の配当は、節区切り(立春~翌年の節分までを1年とする)となります。

十二支と方位

上記の一覧表では、八将神の所在する方位を十二支で表記しています。

このままでは解りにくいと思いますので、十二支と方位の関係を「東西南北」のグループに分けると以下のようになります。

  • 北=亥・子・丑
  • 東=寅・卯・辰
  • 南=巳・午・未
  • 西=申・酉・戌

八将神の中の大凶神!大将軍ってどんな神様?

前段では大将軍の特徴を簡単にお伝えしましたが、改めて大将軍について掘り下げていきたいと思います。

多少、重複する部分もあるかと思いますが、そこはご了承ください。

大将軍は、別に魔王大王・方伯神とも呼ばれています。

軍人の神様なので気性が強いことに加えて、金性(攻撃本能)であることから殺伐を司るとされ、八将神の中でも一番恐れられている神様です。

ここで大将軍の禁忌を思い出して欲しいのですが、「万事において凶」となっています。

それでは、上記の表で大将軍の所在する位置を確認してみてください。

他の七神は一年ごとに移動していますが、大将軍だけは同じ方位に三年留まっている事が解るはずです。

そのため大将軍のいる方向は「三年塞がり」と言われています。

実際問題、大将軍のいる方向に向かって事を行うと凶となる期間が三年間も続いたら、たまったものではありません。

そこで設けられているのが、遊行日です。

大将軍の遊行日とは?

遊行日は、この文字の示す通り遊びに行く日、つまり留守になる日の事です。

どうしても大将軍のいる方向に向かって何かをしなくてはいけない時は、遊行日清祓いや地鎮祭などをしてから事を始めると良いとされています。

大将軍の遊行日とその方向は、以下のとおりです。

  • 春:甲子~戊辰の日は東方に遊行
  • 夏:丙子~庚辰の日は南方に遊行
  • 秋:庚子~丙辰の日は西方に遊行
  • 冬:壬子~丙辰の日は北方に遊行
  • 土用:戊子~壬辰の日は中央に遊行

なお、最後にある土用の遊行日の中央は家内を指しています。

【2024年版】大将軍のいる方位と遊行日!

ここまで大将軍の位置や日は、すべて十二支や干支で表してきました。

しかも遊行日に至っては「春夏秋冬」ですから、「ハッキリ言って、今年はどうなっているのか解りません!」という声が上がりそうな気がしています。

そこで今年(2024年)の大将軍のいる方位と遊行日を、誰にでも解るように書き改めます。

2024年!大将軍のいる方位はどっち?

今年は辰年なので、上にある八将神の方位を示した表で確認すると、大将軍はの方位に居ます。

上記の表は節区切りとなっているので、念のため前年の方位を確認すると、同じ「子」となっています。

2024年正月~節分は前年の卯年に含まれていますから、前年の方位も確認したところです。
※節区切りは、当年立春~翌年の節分までとなります。

併せると、2024年に大将軍のいる方位は、全て「子」でとなります。

遊行日とその方向は?

大将軍の遊行日とその方向を、月ごとにまとめました。

  • 1月:1日~5日「東」、13日~17日「南」、25日~29日「中央」
  • 2月:6日~10日「西」
  • 3月:1日~5日「東」、13日~17日「南」、25日~29日「中央」
  • 4月:6日~10日「西」、30日「東」
  • 5月:1日~4日「東」、12日~16日「南」、24日~28日「中央」
  • 6月:5日~9日「西」、29日~30日「東」
  • 7月:1日~3日「東」、11日~15日「南」、23日~27日「中央」
  • 8月:4日~8日「西」、28日~31日「東」
  • 9月:1日「東」、9日~13日「南」、21日~25日「中央」
  • 10月:3日~7日「西」、27日~31日「東」
  • 11月:8日~12日「南」、20日~24日「中央」
  • 12月:2日~6日「西」、26日~30日「東」

遊行日の期間は、遊行している方向に向かって事を起こすと、事故や災難が起こると言われていますので注意しましょう。

最後に・・・

大将軍は大凶神として恐れられている神様で、何度もお伝えしている通り、大将軍のいる方位に向かって事を起こすと災いが起こるとされています。

それ故に、遊行日を選んで・・・という行いが生まれたわけですが、違った考え方もありますので、そちらをご紹介させていただきます。

大将軍は別名を「土田命」といい土田を守る神様であるから、恐れたり逃げたりすることなく、正直に願いを届けることでおかげを授けてくださる神様です。

言い換えると、大将軍を忌み嫌うのではなく、こういう事情でこうしますからどうかお許しくださいとお願いをすれば、悪いことが起きるどころか守っていただくことができます。

大将軍を恐ろしいとしている地域に育ったものとしては、そうなんだぁ~!とすぐに賛同できない気持ちがあることは確かです。

ただ、人と人との間にも「ひとこと言ってくれたら・・・!」という事もありますから、神様であれば尚更なのかもしれないなぁと思うところです。

《参考》
現代こよみ読み解き事典 / 岡田芳朗 阿久根末忠 編著
旧暦読本 / 岡田芳朗著
大将軍遊行日 / 寒河江八幡宮

コメント

  1. ミゾギワノリヒト より:

    2023年の大将軍の遊行日について説明されていますが、ここに表記されているのは2022年(令和4年)の遊行日ではないですか?

    • より:

      ミゾギワノリヒトさん

      ご指摘ありがとうございました。
      お恥ずかしながら、修正したものと思い込んでおり・・・という状態です。

      取り急ぎ、遊行日を2023年のものへ変更いたしました。
      今後、このような事が無いように気を付けていきます。

      記事をご覧いただいた方にも、迷惑がかかる事ですから・・・
      この度は、本当に感謝いたします。

      ありがとうございました。

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