水の都西条市で、年に一度行われる秋祭り。
それが、「西条祭り」です。
たくさんの提灯に飾られただんじりが作り出す、幻想的な光景。
迫力満点の「かきくらべ」や「練り」は、西条祭りならではの見どころです。
また、西条祭りのだんじりには、他の地域には見られない特徴があります。
かきくらべも、このだんじりが無くては成せないものです。
西条まつり!だんじりの特徴は?
「だんじり」と聞いて思い浮かべるのは、こんな風に車輪が付いていて、曳いて動かすものではないでしょうか。
ところが、西条祭りのだんじりには車輪がありません。
舁き棒と言われる棒を用いて、10~15人の舁き夫が担ぎ上げて移動します。
だんじりの重さは、一台500~800kgありますので、一歩一歩、本体を揺さぶるようにして進んでいきます。
西条祭りの「かきくらべ」ってどんなもの?
「かきくらべ」は西条祭りならではのもので、ほかのだんじり祭りにはありませんから、ご存じでは無い方も多いかと思います。
いったい、どのようなものなのでしょうか。
通常、だんじりを担ぐ時は、土台の上部を持ちます。
ただ、神様の前などの特別な場所では、だんじりの最下層を持ち、腕の力だけで高々と差し上げます。
この独特な担ぎ方は、「差し上げ」といわれます。
この「差し上げ」を複数のだんじりが競って行うことを指して「かきくらべ」といいます。
西条祭りの「練り」ってなぁに?
西条祭りには、だんじりの他に「みこし」といわれる屋台が登場します。
みこしには、豪華な金糸の刺繍がほどこされ、大きな木製の車輪がついています。
押したり曳いたりして動かすのですが、その人数たるや、百余名に及びます。
「練り」は、みこしが行う豪快な走り込みのことを言います。
どんなものなのか?は、百聞は一見にしかず♪以下の画像をご覧ください。
さて、西条祭りは、4つの神社の祭礼が、順次繰り広げられていきます。
数ある見どころの中から、どれか1つだけ見るとしたらこれ!という、一番の見どころをご紹介して、この記事を締めくくりたいと思います。
西条祭り一番の見どころは?
ろうそくの灯が灯る提灯で飾られた、だんじりとみこしが造る幻想的な光景。
だんじりの、四方を飾る透かし彫り。
そして、迫力満点のかきくらべ。
などなど、たくさんの見どころがある西条祭りですが、一番の見どころは伊曽乃神社祭礼の「川入り」です。
「川入り」ってどんな行事?
伊曽乃神社祭礼のフィナーレを飾る「川入り」は、10月16日の夕刻、加茂川河川敷にて始まります。
日が暮れかかる頃、市内巡行を終えた御神輿、だんじり、みこしが加茂川河川敷に集まってきます。
加茂川を渡り伊曽乃神社へ帰る御神輿を、加茂川の土手に横一列に並んだだんじりとみこしが見送ります。
御神輿が川を渡り切ると宮入となり、祭りは終わりを迎えるのですが・・・
このまま祭りを終わらせてなるものか!!という思いから始まったことなのでしょうか?
約10台のだんじりが御神輿と一緒に川に入り、御神輿の行く手を阻みます。
川を渡りたい御神輿と渡らせたくないだんじりとが、川の中で繰り広げる練り!これは必見です。
水しぶきをあげだんじりと練りあう、御神輿の勇壮な姿。
そして、夕闇にほのめく提灯の灯火。
この光景は、目にした人それぞれに、きっと、何かしらの感動を与えてくれるでしょう。
≪参考≫
2016年の西条祭り 伊曽野神社例大祭 / ダイドードリンコ 日本の祭り
2008年の西条祭り / ダイドードリンコ 日本の祭り
コメント