お正月
といえば、1月1日~3日の3日間!長く見ても1月7日まで(松の内)ですよね?!
あ・・・いまさら何を、と思っていますか?
確かに、お正月の期間は一般的に松の内とされていますが、日本には小正月や二十日正月と呼ばれ、古くからの風習が伝わっている日があると共に、その日までをお正月の期間と考えている地域も存在しています。
小正月については、こちらの記事をご覧いただくこととして・・・
今回は、二十日正月の意味や由来、行事食などについてお届けいたします。
二十日正月の意味や由来は?
二十日正月は、正月の終わりとなる節日で、「終い正月」や「正月納め」とも呼ばれます。
※節日:季節の変わり目にあたって祝事をする日
古くから、この日の朝はお正月にお迎えした神様方がそれぞれの場所にお帰りになると言われており、お正月飾りなどを全て片付けて、正月行事を締めくくる日とされています。
小正月に飾った餅花などを片付けたり、お正月のごちそうを食べ納める日でもあります。
そもそも二十日正月とは、正月の祝い納めとして仕事を休む物忌みの日でした。
でも、現代において二十日正月だからと仕事を休むことはなかなか…というのが実情ではないでしょうか。
とはいうものの、二十日正月の風習は、今も日本各地に残っています。
二十日正月!各地に残る別の呼び方と風習
もしかしたら、二十日正月と聞いてピンと来なくとも、地域に根付いた呼び方であれば、知ってるよ!という方がいらっしゃるかと思います。
幼いころから当たり前にやってるけれど、これって二十日正月の行事だったんだ・・・と、頭の片隅にでも置いていただけたら嬉しいです。
骨正月
骨正月という呼び方は、主に西日本に伝わっているものです。
古くには、正月祝に用意した塩ぶりの頭や骨を水からじっくり焚いて、柔らかくなったら酒と塩で味付けをし、全てきれいに食べつくしていました。
現在は、粕汁にしたり、あら煮(炊き)にして食べることが多いようです。
骨正月は、魚の頭まで食べつくすということから、頭正月とも呼ばれています。
他の地域に伝わる呼び方
二十日正月に正月祝のご馳走やお餅を食べつくすというところは各地において変わりがないようですが、地域によって違う呼び方が残っているようですので、まとめてご紹介いたします。
- 乞食正月・奴正月:石川県
- 棚探し:群馬県
- フセ正月:岐阜県
- 二十日ワッパカ:岩手県
この他に、西日本の一部地域(中国地方)では、二十日正月に麦飯ととろろ汁を食べることから麦正月と呼ばれています。
また、場所の特定はできませんでしたが、団子をいれたお粥を作って食べていたので団子正月と呼ばれている地域もあるようです。
二十日正月の食べ物は?
ここまで読んでいただいているあなたであれば、二十日正月の食べ物は、地域によって違いがあるという想像が付いているかと思います。
そこを一挙公開!と行きたいところですが、日本全国この地域でこの食べ物という細かい情報を手に入れることが出来ませんでしたm(_ _)m
少ない情報ではありますが、以下にまとめましたのでご覧ください。
- 鰯や鮭のアラと大根の煮つけ(京都府)
- 鮭や鰯のアラと根菜などを入れた粕汁(京都を中心とする西日本)
- ふなんこぐい:鮒の昆布巻き(佐賀県鹿島市)
- まゆ玉雑煮:小正月に作ったまゆ玉を使った雑煮(静岡県東部地域)
- お供えは雑煮、餅花は揚げて砂糖醤油で、まゆ玉は焼いて醤油で食べる(長野県飯田市)
- 麦飯ととろろ汁:中国地方
地域の特定ができなかったので一覧には加えてはませんが、小豆粥を食べるとか小豆の団子を食べるという情報もありました。
小豆粥というと、小正月にも食べられているので、1月20日を小正月としている地域なのかな?と想像していたところです。
うちの地域で食べるよぉ~!という方、または、他の料理を食べる風習が残っているという情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひともご一報をいただきたくお願いいたします。
《参向》
二十日正月 / 暦のこぼれ話/コトノハ こよみのページ
「二十日正月」で全ての正月行事を納める / zakzak by夕刊フジ
二十日正月 / 1月の行事 東白川村公式サイト
食で日本一の孫育て 虎の巻 / 小泉武夫著
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