【お詫び】当ブログ内において、2024年へ対応してない記事(ツアー系を除く)が複数ある事が解りました、ご不便をおかけした皆様へ申し訳なく思い、この場にてお詫びいたします。
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深大寺だるま市の歴史とは?2024年の日程も!

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3月というと・・・

学生さんであれば、受験シーズンであったり、卒業を迎える嬉しい時期でもあります。

社会人であれば、人事異動が気になる月になるでしょうか?!
会社が年度末だったりすると、仕事に追われているかもしれません。

そんな中、東京都調布市にある深大寺では、東京に春を呼ぶとも言われる、だるま市が開催されます。

だるま市-min

だるま市は、だるまさんを売る店が立ち並ぶ市なわけですが、どうして深大寺でこのような市が行われるようになったのでしょう。

まずは、その歴史に触れてみてください。

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深大寺 だるま市の歴史!

早速ですが、深大寺のだるま市はいついつからこんな由来があって・・・

と行きたいところではありますが、だるま市が独り歩きしている感があったので、本当は違うんだよぉ~!というところから書いていきたいと思います。

深大寺のだるま市とは?

深大寺のだるま市は、深大寺最大の行事とされる厄除元三大師大祭やくよけがんざんたいしたいさいに伴って境内に立ついちです。

えっ?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、だるま市がメインではありません。

厄除元三大師大祭は、比叡山中興の祖「慈恵大師」の遺徳をたたえる縁日とされており、期間中、元三大師堂において諸事成就の護摩業が行われます。

また、大祭のクライマックスとも言われている儀式「お練り行列」は、平安絵巻さながらのとても雅なものです。

さて、ここにきて、何かしらの疑問を抱えている方はいらっしゃいませんか?

というのも、だるまといえば達磨大師に繋がるものですが、深大寺では達磨大師を祀っているわけではありません。

それに、大祭の名称が「厄除元三大師大祭」なのに、「慈恵大師」の遺徳をたたえる縁日というのも腑に落ちなかったりして・・・。

少々だるま市から離れますが、せっかくなので、このあたりにも触れておきたいと思います。

深大寺に祀られる元三大師とは?

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、元三大師像は深大寺境内にある元三大師堂に祀られており、991(正暦2)年、比叡山よりお迎えした元三大師の自刻像と言われています。
※自刻像:自分を自分で彫った像

深大寺②-min

そして、気になる名前についてなのですが、元三大師というのは亡くなった日にちなんで生まれた名前で、本来の名前は良源りょうげんといいます。

良源は天台宗の僧侶であり、第18代天台座主を務めた他、比叡山の基礎を作るなど、仏道に様々な影響を与えた人物です。

詳しい経歴は、長くなるので割愛させていただきますが、良源はいくつかの異なった名前で呼ばれています。

いい機会ですから、由来と共にご紹介いたします。

角大師(つのだいし)

世に疫病が流行っていた時のこと、良源も疫病神に襲われました。

良源は、法力をもって疫病神を退散させたのですが、疫病のもたらす苦痛から人々を救わなくてはいけないと観念三昧に入り、最後に降魔ごうまとなった良源の姿が角大師です。
※降魔:悪魔を法力(や神威)によって押さえしずめること

角大師のお札は、病気だけでなく様々な厄災から守ってくれる護符として知られており、鬼守りとも呼ばれています。

豆大師(まめだいし)

その昔、良源大師を信仰していた農民が、田植も済んだある日、横川のお大使様まで豊作祈願をしに出かけた時の事・・・。
※横川:比叡山延暦寺、横川地区にある元三大師堂を指しています。

大師堂に着いたころから降り出した雨が、大豪雨となりました。

熱心に豊作祈願をしていた農民は、田んぼの状態が気になったのですが、執事のお坊さんに諭されたこともあり、ただ「お助けください」という思いを込め、お大師様を信じて参詣しました。

さすがに夜明けを待つことは出来ず、大雨の中を急ぎ戻ると、その途中に大豪雨による被害を目の当たりにし、自分の田んぼもダメだろうと思っていました。

ところが、その農民の田んぼだけが無事だということを知らされます。

大雨の中、どこからともなく三十余名の大人になったばかりのような若者が桶や鍬を手に持って来て、稲が被害にあわないようにしたというのです。

ちょうど自分がお大師様に一生懸命祈っていた頃の出来事でしたので、きっとお大師様が助けてくれたに違いないと、そのまま横川へ引き返しお礼参りを済ませると、執事のお坊さんに出来事を話しました。

すると、「お大師様は観音様の化身ですから、三十三身になぞらえて三十三人の若者となって田を助けたのでしょう」と申されました。

この事があってから、三十三体のお大師様の姿を1枚に収めているお札を「魔滅大師」といい、田の作りを護ってくれるお札として、田植が終わった後、竹の皮に包んで竹に挟み、田ごとに立てるようになったということです。

少し長くなりましたが、豆大師に由来するお話を、要約して書かせていただきました。

お気づきかと思いますが、豆大師の「豆」は、魔滅(魔を滅する)から来ています。

お札に小さなお大師様が書かれているとはいえ、小さいという意味での豆(マメ)ではありませんのでお留め置きください。

豆大師のお札も、災難除けの護符として信仰を集めています。

慈恵大師(じえだいし)

慈恵は、一条天皇より送られた諡号しごうです。
※諡号:生前の徳や行いに基づいて死者に贈る称号

元三大師(がんざんだいし)

良源の亡くなった日が、正月の1月3日だった事にちなんで呼ばれるようになったものです。

この他に「厄除け大師」とも呼ばれていますが、こちらは「角大師」や「豆大師」がそうであるように、厄災をよけてくれる大師様というところから来たものだと解釈します。

だるまの由来

話は、だるまさんへと移ります。

あなたもよくご存じであろう赤色の丸いだるまさんは、達磨大師が座禅行をしている姿を模したものです。

だるま②-min

手足が無い丸い形をしているのは、達磨大師は9年という長きに渡り座禅行を行っており、その間に手足が壊死し無くなってしまったからという言い伝えがあります。

そして色が赤いのは、達磨大師の来ていた衣が赤かった事に加えて、日本では古くから赤色に厄除けの力があるとされていたことが影響しています。

ところで、だるまさんと言えば、七転八起(何度転んでも起き上がる)の縁起物で、「起き上がり小法師(おきあがりこぼし・おきあがりこぼうし)」と呼ぶような話がありますが、だるまさん起き上がり小法師別物です。

そもそも「起き上がり小法師」とは、底に重りがついていて何度倒しても起き上がるという会津地方に伝わる郷土玩具で、七転八起は「何度倒しても起き上がる」ところからきています。

起き上がり小法師-min

加えて、ただの玩具というわけではなく、無病息災や家内安全の縁起物ともされています。

じゃぁなんで同じものにされているの?ですよね^ ^;

これは、古くからある風習によくある事なのですが、張り子の置物だっただるま起き上がり小法師融合したと考えるのが妥当かと思われます。

また平安時代には、達磨大師の教えを基にした達磨宗が起こり、その発展に伴って福だるまが生まれたという説が唱えられています。

深大寺 だるま市の由来

そろそろ、だるま市の話に戻します。

深大寺のだるま市は、元三大師信仰とだるま信仰が結びついたものと言われています。

この二つがどこで結びついたのか?というと、どうやら1646(正保3)に起こった大火に基づいているようです。

この大火がどの程度の被害を出したものなのかは詳しい資料が見つかりませんでしたが、深大寺も炎上し、縁起えんぎ経疏きょうしょ、霊仏、霊宝、諸梵器等のほとんどを焼失しました。

もちろん、元三大師像が安置されている大師堂も全焼したのですが、なぜか元三大師像だけは火難を免れたのです。

この不思議な出来事がだるま信仰と重なって、だるま市が起こったということです。

残念ながら、だるま市が立ち始めた時期は江戸時代中期というだけで、この日からという明確なところは解りません。

とはいえ、江戸時代(1716~1853年)の中期ですから、おおよそ250年程の歴史ある市だという事が出来ます。

また、昔のだるま市は、だるまさんを始めとした何かを売るだけではなく、見本市としての側面もあったそうです。

古い記録には、仕事を探しに来る人がいたり、集団見合いの行事が行われていたことが残っているということです。

今では考えられない事ではありますが、市の立つところには人が集まりますから、何かしらのパイプを作るための場所として利用されていたのかもしれません。

深大寺だるま市 だるまの開眼について

ところで、だるまさんを買い求める多くの方は、何かしら願掛けをしたいのだと思います。

買い求めただるまさんに、まず片方の目を入れて願掛けをし、願いが叶ったらもう片方の目を入れるということは、ご存じの方も多いことでしょう。

深大寺のだるま市ではだるま開眼所が設けられており、買い求めただるまさんには、深大寺の僧侶から直々に目入れをしてもらう事が出来ます。

お寺の僧侶が直接開眼するということも貴重な事なのですが、だるまさんの開眼も、普段目にしているものとは違っています。

※だるまの開眼とは
買ったばかりのだるまさんには、目が入っていません。
このだるまさんに、願いを込めて片方の目を入れることを「開眼かいげん」と言います。
祈願する時には左目を、その願いが叶ったら右目を入れます。

みなさんがよくご存じだろうだるまさんの目は、墨で丸く入れるものだと思いますが、深大寺では、左目には「阿」右目には「うん」の文字を梵字で入れています。

これは、深大寺独特のもので「阿吽あうんの呼吸」という言葉から来ているのだそうです。
買い求めただるまさんに、願いを込めて開眼してもらう時には「阿」の文字を右目に、その願いが成就したなら「吽」の文字を左目に入れてもらいます。
祈願成就した際には、だるまさんに感謝の意を込めて、深大寺に納めることも忘れないでください。

ほんの一瞬ではありますが、開眼の(阿の文字を入れている)場面がありましたので、動画を置いておきます。

※この動画は約2分と短いものです。開眼の場面は1分少し前から始まりますが、後にお練り行列の場面などもあります。もしよければ、全てご覧になってみてください。

阿吽とは?

梵字は、梵語(サンスクリット語)を記すための文字で、悉曇しったん文字とも呼ばれています。

梵字には12の字母があり、始まりが「阿」最後の文字が「吽」であることから、「阿」物事の始まり「吽」物事の終わりを表すとされています。

また、梵字は密教と深いつながりのあるものです。

密教においての「阿吽」は、一切万有の発生する根源とその帰着する究極を象徴しています。

「だるま開眼所」は、だるま市開催期間中、元三大師堂前に設けられています。
※だるま開眼所の開設時間は、9:00~17:00頃(大師堂閉堂)までとなっています。

なお、古いだるまを納めるための「だるま納め所」の開設期間は元旦から3月4日迄となっていますので、納め忘れのないようにお願いいたします。

深大寺だるま市!2024年の日程は?アクセスは?

深大寺のだるま市は、毎年3月3日と4日2日間に渡って開催されます。

2024(令和6)は、3月3日(日)、4日(月)です。

お練り行列は、各日13:45より行われますが、雨天の場合は屋内で行われ非公開となります。

深大寺へのアクセス

深大寺の場所等は、こちらの地図でご確認ください。

電車・バスでお越しの場合

京王線もしくはJR中央線(総武線)で最寄り駅までお越しいただき、そこから深大寺まではバス移動となりますが、たくさんのパターンが考えられます。

ここでは、最寄り駅と、そこから最短と思われるバスをご案内させていただきます。

◎京王線でお越しの場合

【調布駅】
北口14番乗り場より「深大寺」(調34)行(約15分)⇒「深大寺」(終点)下車、徒歩1分

【つつじヶ丘駅】
北口より「深大寺」(吉21)行(約30分)⇒「深大寺」(終点)下車、徒歩1分

◎JRでお越しの場合

【JR吉祥寺駅】
南口6番乗り場より「深大寺」(吉04)行(約30分)⇒「深大寺」下車、徒歩3分

【JR三鷹駅】
南口3番乗り場より「深大寺」(鷹65)行(約25分)⇒「深大寺」下車、徒歩3分

車でお越しの場合

こちらも、様々な場合が考えられますので、最寄りインターである、中央道「調布インター」からのご案内とさせていただきます。

中央自動車道「調布インター」
 ⇒ 国道20号を新宿方面に直進(約0.5km)
 ⇒ 「下石原交番前」交差点を左折(武蔵境通りに入る)
 ⇒ そのまま直進(約1.3km)
 ⇒ 「深大寺入口」交差点を右折して0.5km程(深大寺参道入り口に到着)

※駐車場について
深大寺境内に駐車場はありますが、こちらを利用することができるのは「法事」または「車両祈願」の方のみとなっております。
それ以外の場合、近隣の有料駐車場を利用いただく事となりますので、あらかじめご承知おきください。

深大寺だるま市 開催期間中の交通規制

だるま市に伴う交通規制は、開催期間中、両日ともに行われます。

ここで、上にある地図をご覧いただきたいのですが・・・

R121号線(三鷹通り)に「深大寺小前」という交差点があると思います。
ここから「深大寺」をぬけてR12号線(武蔵境通り)の「深大寺入口」へつながる「深大寺通り」一方通行になります。

規制の掛かる時間帯10:00~16:00で、「深大寺小前」からの侵入が不可となります。

最後に・・・

だるまさんの色といえば「赤」がお決まりではありますが、近年は、赤色以外のだるまさんがお目見えしています。

風水だるま-min

これは「風水だるま」と呼ばれており、いわばだるまさんと色風水が融合したもので、それぞれの色にそれぞれのパワーがあります。

さらに、風水運をアップするには、だるまさんを置く方角も関わってくるので注意しましょう。

こちらのサイトにある一覧表が解かりやすいと思いますので、風水だるまをお買い求めの際には参考にされてください。
 ⇒「色の選定に役立つ風水カラー表」
※リンク先ページの下方に一覧表があります。

《参考》
だるま市 / 深大寺sanpo
正月のしきたり / MAOメモリアルアートの大野屋
少林山の縁起 / 黄檗宗 少林山達磨寺
深大寺の歴史・だるま市について / 深大寺
阿吽[あうん] / 他力本願.net
阿吽 / 教員エッセイ読むページ TANI UNIVERSITY

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