プレゼントに赤いカーネーションを添えて、お母さんへ・・・
というのが、母の日にプレゼントを贈る時の定番パターンかと思います。
仮に、今日が母の日だという事を仕事帰りに思い出して、プレゼントは間に合わないけれどせめて花束を!と思ったとしたら、真っ先に思い浮かぶのが赤いカーネーションではないでしょうか。
でも、母の日の起源となったお話で登場したのは、赤ではなく白いカーネーションでした。
母の日の由来については、こちらの記事をご覧いただくことにして・・・
ここでは、母の日にカーネーションが贈られるようになった由来や、カーネーションの色が持つ意味についてお話したいと思います。
カーネーションの由来
すぐにでも、どうして母の日にはカーネーションなの?というところを聞きたいかとは思いますが、まずは焦らずに・・・。
このような機会はそうあることでもないので、カーネーションという花のお話に少しだけお付き合いください^ ^
カーネーションはなでしこ属の植物で、属名を「dianthus(ディアンツス)」といい、「神の花」を意味しています。
「dianthus」は、ギリシャ語で、
- 神を意味する「dios(ディオス)」
- 花を意味する「anthos(アントス)」
この2つに由来しています。
また、キリスト教においては、カーネーションにまつわるこんな話が残っています。
それは、キリストが十字架を背負いゴルゴタの丘へ向かう姿を見送った時、母マリアが流した涙の跡に一輪のカーネーションが咲いたというもので、カーネーションは「母と子」や「母性愛」を象徴する花とされています。
さらに、キリストが復活した時にも、カーネーションが咲いたといわれています。
白いカーネーションは生前のキリストとマリアの涙を表し、赤いカーネーションはキリストの体から散った血や、キリストの復活を象徴しています。
母の日にカーネーションを贈るのはなぜ?
アメリカにおいて、母の日を提唱し、国民の祝日となるきっかけを作ったのがアンナ・ジャービスです。
彼女は、母親の追悼式で母親の好きだった白いカーネーションを、参加者に手渡しました。
これは、ただ母親が好きな花だったからというだけではなく、敬虔なクリスチャンだった母親に育てられたアンナですから、カーネーションにまつわる話も知っていての事かと感じます。
しばらくして、アンナの提案により、
- 存命する母親を持つ人は赤いカーネーション
- 母親を亡くした人は白いカーネーション
を、胸に着けるようになりました。
この風習が、時の流れと共に、母親にカーネーションの花を贈るという風習へと変わっていきました。
日本の母の日はどうして赤いカーネーションだけなの?
日本に母の日が伝わってきたのは大正時代の事で、一般に広がりをみせたのは、1937(昭和12)年になります。
当初は、アメリカ同様、カーネーションの色を、赤と白とで区別していました。
が・・・
色で区別をつける事で、気持ちが傷つく子供が居ること。
また、養母に育てられた子供の気持ちにも配慮すべきでは?という声が出てきたこと。
この2つのことがきっかけとなり、母の日には赤いカーネーションを贈るという風習が定着していきました。
ちなみに・・・
今では、生花や鉢植えが普通になっていますが、母の日が普及したばかりの頃は造花が主流でした。
それで思い出したのですが、自分が子供の頃は「カーネーション(造花)の花の下に「お母さんありがとう」と書かれたリボンが付いているバッチ」が、配られていました。
カーネーション!花の色とその意味は?
母の日だから赤いカーネーションを!
と思って、花屋さんへ行ってみると、様々な色のカーネーションに目移りしたりしませんか?
近年は、母の日だからと赤にこだわらなくともいいという風潮もあります。
もし、今年は違う色にしようかなぁ~?と思ったら、カーネーションの花の色が持つ意味を知っていると、とっても便利です♪
カーネーションは、花の色によって花言葉が違います。
- 赤…「真実の愛」「愛情」「情熱」「母への愛」
- 濃い赤…「私の心に哀しみを」
- 白…「尊敬」「純潔の愛」「亡き母を偲ぶ」
- ピンク…「感謝」「上品・気品」「暖かい心」
- オレンジ…「集団美」「純粋な愛」「清らかな慕情」
- 黄色…「軽蔑」「嫉妬」「愛情の揺らぎ」「友情」
- 紫…「誇り」「気品」
- 青…「永遠の幸福」
主な色の花言葉を上げてみましたが、母の日に贈るのであれば、黄色は避けたいところかと思います。
そして白色は故人を偲ぶものですので、他の花言葉があるにせよ、直接渡す場合には避けた方が無難でしょう。
≪参考≫
母の日にカーネーションを送る由来 / hibiyakadan.com
母の日のこと、教えて!Q&A / BELLE MAISON
【母の日】本当の由来とカーネーション / AllAbout 暮らし
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