半夏生の日の食べ物「タコ・鯖・うどん」について、それぞれの由来や効能をお届けしている「半夏生の食べ物の由来と効能シリーズ!」
今回は、三つ目にあげている「うどん」についてです。
まずは、半夏生にうどんを食べるようになった由来からご覧ください。
半夏生にうどんを食べる由来
半夏生にうどんを食べるという風習は、うどんで有名な香川県に根付いています。
うどん県とも称す香川県は、普段からうどんを好んで食べているイメージがある地域かもしれません。
でも、なぜ?半夏生の日とうどんが結びついたのでしょうか。
昔、むかし・・・
香川県の農村では、麦の刈入れや田植えが終わる半夏生の頃、その年に収穫された麦を使ってうどんを打ち、農作業を手伝ってくれた人達に振舞っていました。
この風習が時代を越えて脈々と受け継がれ、風化することもなく、今もなお定着しているというのが通説となっています。
この風習がいつどのようにして始まったのか?とても気になったのですが、残念ながら、はっきりとした情報を探すことができませんでした。
きっと、とても古くからある風習なのでしょう。
農業が盛んだった日本では、神様にその年の収穫物を供えて収穫を祝う収穫祭が起源となる風習がいくつも残っています。
「お月見」も、そのひとつです。
半夏生に食べるうどんは、「その年に収穫された麦で御振る舞いのうどんを打った」こと、その時期が「田植えを済ませた後」ということを併せると、麦の収穫祝と稲の豊作祈願を兼ね備えた意味があるような気がしてなりません。
そして、この風習に因んで生まれたのが「うどんの日」です。
7月2日はうどんの日!
1980(昭和55)年、香川県「本場さぬきうどん共同組合」が、7月2日を「うどんの日」に制定しました。
※本場さぬきうどん協同組合は、当時香川県製麺事業協同組合といいました。
そもそも、うどんを振舞う風習は、夏至以降半夏生の日の間に行われていたもので、必ずこの日という決まりはありませんでした。
うどんの日が制定されると、香川県内の各地でイベントが開催されるようになります。
メインイベントは、高松市天神前の中野天満宮で行われる「献麺式」というものです。
献麺式では、その年の小麦の収穫に感謝し、
- その年にとれた小麦で打ったうどん
- だしの材料となる醤油や昆布
などを、神前に奉納します。
この式が執り行われた後、うどんの無料お振舞いが行われます。
この日振舞われるうどんには、いうまでもなくその年に収穫された小麦が使用されます。
昔から変わらずに・・・
うどんの持つ効能とは?
うどんに含まれている主な栄養素は、蛋白質や脂質、炭水化物、ビタミンB1、カリウム、ナトリウムなどがあります。
でもそのほとんどが、加熱調理をすることで溶け出してしまいます。
つまり、うどんを口にする時には、ほとんどが炭水化物という状態になっています。
残念ですが、うどんにはこれといって・・・
じゃなくて!!
身体にいいことはちゃんとあります♪
カギを握っているのは、うどんの原材料である小麦粉に含まれる小麦成分です。
小麦成分にはどんなものがあるのか?というと
- 血中コレステロールや中性脂肪を減少させる効果のある「グルテン」
- しわの改善やもちもち効果を得ることができるアミノ酸「プロリン」
- 免疫力の向上や感染症の予防に効果のある「グルタミン」
- 筋肉疲労の回復に効果のある「グルタミンペプチド」
という具合です。
いい事づくしで、びっくりしちゃいますよね?!
さらに、うどんは消化吸収に優れているため、即効性のあるエネルギー源としても有用な食べ物とされています。
風邪を引いた時など、身体が弱っている時の食べ物としても最適です。
半夏生の日に食べられている主な食べ物「タコ・鯖・うどん」の「タコ」はこちら
「鯖」はこちらとなります。
もし、ご興味あればお立ち寄りください。
最後に・・・
半夏生の日の食べ物「タコ・鯖・うどん」は、一見ばらばらな食べ物ですが、半夏生の時期に食べることで身体にいい効果があるという共通点を持っています。
とは言え、今のように、医学や栄養学が発達していない時代に生まれた風習です。
当時の人々は、食べるといい!を、きっと自分の身体で実感していたのでしょう。
だからこそ現代まで受け継がれ、今もなお続く風習となっているのではないでしょうか。
≪参考≫
半夏生 / さぬき味訪問 BKビジネス香川
7月2日は「うどんの日」 / そば・うどん業界.com
コメント
凄い勉強になりました。
古の方はちゃんと風習等で伝えてくれてますが現代人は頭でっかちになり素直に出来ない所もでてきてますがちゃんと目的がありそして根拠がありだからこそその地で伝わっているならば他地域にも必ず役立つはずです。
コロナ対策にもなりそうな古の知恵を納得して行動出来そうです。
ありがとうございました。
木方さん
こんにちは。
メッセージをありがとうございます。
記事がお役に立てたようで、とてもうれしく思います。
コロナ・・・まだまだ油断できませんが
お気をつけてお過ごしください。