夏至の日は、一年でお昼の時間が一番長い日として知られています。
夏に至ると書いて「夏至」なのですが、梅雨時期のちょうど真ん中あたりにやってきます。
この時期に、夏に至ると言われても「夏ってまだなのに・・・」と、思ってしまうかもしれません。
旧暦だからと言ってしまえば、それまでなのですが・・・。
今回は、知っているようで良く解っていない「夏至」について、まとめてみました。
夏至とは?
夏至は二十四節気の1つで、立春から数えて10番目の節気になります。
本来は、太陽が夏至点を通過する時刻を指しており、これを含む日が夏至の日です。また、夏至の日から小暑までの期間を指して夏至という場合もあります。
1年に2回、天球上で太陽の赤道面からの距離が最大になる瞬間を至点といいます。
至点では、太陽の赤緯(天球の緯度)の増減が止まり、最大または最小の値に達します。
太陽の赤緯が最大となる点を夏至点、最小となる点を冬至点と呼びます。
夏至の日は、毎年6月21日前後にあたります。
この日が、一年のうちで昼間の時間が一番長くなるという事は、ご存じのとおりです。
お昼の長さを冬至の日と比べると、5時間弱も違いがあります。
ここで、旧暦に目を向けてみましょう。
旧暦では4月~6月を夏の期間としていて、夏至の日は5月に訪れていました。
このあたりを考えると、夏に至るで夏至と呼ばれている事も、なんとなく解るような気がします。
夏至の日はいつ?その決め方は?
夏至の日は、一般的に「定期法」といわれる方式で計算し求められています。
定期法というのは・・・
なんて、専門的な話をしたところで頭がモヤモヤするだけかと思うので、こうやって求めているんだよぉ~!という解りやすいものが無いかな?と調べてみました。
そうしたら、こんな数式を発見しました。
夏至の日 = INT(22.2776+0.241669*(Y-1900))-INT((Y-1900)/4)
※「Y」は、夏至の日を求めたい年の西暦。「INT」は( )内の小数点以下を切り捨てる。
これなら、エクセルで簡単に計算することが出来ます。
ちなみに、この数式は2099年まで有効となっていましたが、実際の求め方とは若干の誤差が生じるようですので、参考程度にご利用いただければと思います。
夏至の日 2024年はいつ?
今年(2024年)の夏至の日は、6月21日です。
正式に公表されている、来年(2025年)の夏至の日も、6月21日となっています。
せっかくなので、上記の数式を使って、未来の夏至の日を計算してみたところ、2035年までは6月21日という結果になりました。
ご参考まで・・・。
夏至の日の風習や食べ物は?どんな行事があるの?
さて、冬至には、ゆず湯に入ったり、小豆かぼちゃを食べたりという、日本全国に通じる風習や行事食がありますが、夏至には、そこまで浸透しているものはないようです。
ただ、一部地域に残っている風習がありますので紹介します。
- 関東地方 ⇒ 新小麦で焼き餅を作って神に供える
- 島根県、熊本県の各郡 ⇒ 小麦で団子やまんじゅうを作って神に供える
- 大阪近郊 ⇒ タコを食べる(夏至から半夏生まで)
- 京都府 ⇒ 水無月という和菓子を食べる
- 愛知県 ⇒ 無花果田楽を食べる
タコを食べるのは、夏至が田植えの時期に来ることもあり、タコの八本の足のように、稲の根が八方に深く根を張るように。という祈りをこめたものだそうです。
あれ?と思ったあなた!さすがです。タコといえば、半夏生ですね?!
半夏生は、夏至の期間中に訪れる雑節になります。半夏生とタコの詳しいお話しは、こちらの記事をご覧ください。
個人的に気になったのが、無花果田楽です。生やシロップ煮にしたものは、食べた事があるのですが、味噌田楽にしたらどうなるんだろう?と・・・。
以前は、JAあいち経済連のHPに写真とレシピがあったのですが、HPが新しくなっておりレシピ等々は姿を消してしまいました。
変わりと言っては何ですが、こちらのサイトをご紹介いたします^ ^
⇒「愛知の郷土料理 いちじく田楽」
夏至祭
「夏至」は日本だけのものと思われているかもしれませんが、そうではありません。
実は、世界にも通じており、ヨーロッパの各地では、夏至の日に「夏至祭」が開かれます。
とは言え、わざわざ海外まで行ってとは、なかなか行かないところかと思いますが、日本に居ながらにして、ヨーロッパの夏至祭りを楽しむことが出来る場所があります。
- スウェーデンヒルズのある町・北海道石狩郡当別町
- フィンランドと深い交流を持つ長野県南佐久郡小海町
この他に、長野県須坂市峰の原高原では「峰の原高原 夏至祭」としてオープンペンションやジャズコンサートなどのイベントが行われます。
そして!忘れて欲しくないのが日本の夏至祭です。
日本には、古くから伝わる伝統行事としての夏至祭があります。
夫婦岩で有名な三重県鳥羽市にある二見興玉神社では、夏至の日の早朝から夏至祭として禊の祭典が行われます。
詳しくは、記事を改めてお届けしています。
最後に・・・
近年、夏至の日の食べ物として姿を見せているものにカレーがあります。
なぜに???という疑問が拭い去れなかったので、調ベたことをまとめました。
≪参考≫
夏至 / ピクシブ百科事典
二十四節気 / 日本の行事・暦
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